ジャズの2ビートベースライン
今回はジャズで演奏される2ビートのベースラインについて解説していきます。
2ビートベースラインとは2分音符を中心としたベースラインで、
ジャズにおいては主にテーマ時の伴奏などに使用されます。
基本はコードのルート(根音)と5度を中心に作成しますが
コードトーンよりも流れをより意識することでより自然なベースラインを作成できます。
その作成方法を3行程に分けて解説して行きます。
<例>Fブルース

・ルート音の設定
定番のkeyFのブルースです。
まずはルートを選択していきます。

・3拍目の音の選択
次に3拍目には5度の音を選択します。
その際に次のルートに近い音を選択するとより自然なラインになります。
また、5度以外の音、コードトーン以外も選択できますが
不必要にいれすぎるとコード感が怪しくなったり、統一感がでません。
あくまで流れを意識してとりいれましょう。

①ここで5度を選択することもできますがそうすると次のルートと被り、進行感が薄れるので、その場合はオクターブ変更するか、別の音を選択して回避できます。今回はコードの3度にあたるD音を選択しました。
②先ほどと同じ理由で今回はルート音を選択。同じ音を続けることは間違いではありません。
最初はコード感を出さないと、と考え勝ちですがコードトーンは他の伴奏楽器が演奏しているため無理に取り入れる必要はありません、ルートからルートの流れを意識しましょう。
③Fから次のAに向かう際、間のG音を挟む事でより滑らかな進行になります。
このような考え方から、スケールにない音等や半音間隔の音も選択できます。
・フィルやオブリガードを導入する
2分音符だけでなく様々なリズムも選択できます。
メロディーの途切れ目など、他楽器の邪魔をしないように意識します。

①ブルーノートを使ったフレーズ。
メロディーの途切れ目に合いの手のように使用します。
②ドロップを取り入れたフィル。ブルースであれば3段目に向かう8小節目などにフィルを入れると展開がはっきりします。
ジャズブルースの参考音源
・Bag’s Groove /Miles Davis
・Billie’s Bounce / Charlie Parker
まとめ
今回はジャズにおける2ビートラインについて解説いたしました。
ジャズ、と聞くと難しいイメージがあり、苦手意識を持たれる方が多いですが、
実際は他ジャンルと同じで、ベースの役割はルートからルートへの道筋を明確に示す。
ということだと思います。そこに違いはありません。
もちろん、これはあくまで最初の一歩であり、本当に優れたベースラインはリズム、フレーズ、音色、音量、全てが揃ったものであり、
それは偉大なプレイヤー達を聴いて、研究して、コピーして、セッションして、それを繰り返す事に尽きると思います。
私はもちろん、日々勉強してよりよくしていきましょう。