今回はベースの歪みエフェクターの代表格のひとつBOSSのベースオーバードライブ
ODB-3をご紹介いたします。

国産の定番エフェクターブランドのボスから発表されたこのODB-3は
まだベース用の歪みペダルというものが多くない時期に発売され、
ロックミュージシャンの定番モデルとなりました。
“誰もが一度は買う、そして手放してもう一度買う。”などよく言われますが
ベタであり、実は奥が深い。そんなペダルだと思います。
目次
概要
コントロール:GAIN, BALANCE, EQ(LOW/HIGH), LEVEL
電源:006P(1個)、ACアダプター
消費電流/15mA(DC9V)
寸法:70(W)×55(H)×125(D)mm、
重量:420g
1994年に発売された本器。
それまで、ベーシストは歪みエフェクターでオーバードライブサウンドを作ることはあってもギター用を流用することがほとんどで
ギター用にチューンされている歪みでは帯域がギターよりであり、バンドを支える低音が弱くなるのが悩みでした。
しかしそんな中発表された本器はベースに最適化された歪みであり、
尚且つ歪み成分と原音成分をミックスすることで
歪ませても低音を損なうことがなく、原音を残す事でラインや音程感を保つことができるということでベーシストの中で一躍人気のエフェクターとなりました。
音色の特徴としてはドンシャリ、そして強烈に歪みます。
そんな強烈な歪みからred hot chili peppersのaround the wourldのイントロに代表されるような飛び道具的な使い方が広まります。
コントロール
コントロールは
GAIN, BALANCE, EQ(LOW/HIGH), LEVEL
の5つとなっており、
まず特徴的なのはバランスです。
こちらで原音と歪み音の混ぜ具合を設定します。
強烈に歪ませていても原音を残せばベースの芯が無くなることがなく、アンサンブルで使う場合に効果的です。
そしてEQ
こちらは低音と高音の2バンドとなっており、
実はこれは原音に効くので歪みをおさえて、音質補正のような使い方もできます。
また、歪みは高域のほうがわかりやすくかかるので
個人的には歪みが強すぎると感じる場合はEQでハイをカットしたり、
そのような使い方もしていますね。
そしてキモであるゲイン。
これは様々な場所で語られる通り強烈に歪みます。
9時頃からはもはやディストーションじゃないかというレベル。
ポップス等では控え目に、ラウド系でギターも強烈に歪んでるような場合はある程度歪ませたほうがなじむでしょう。
使用例とセッティングのコツ
Around the world/Red Hot Chili Peppers
ODB-3といえばこのイントロ。
多くのベーシストがODB-3を購入するきっかけにもなりました。
ほぼベースソロとして使用されているので
馴染みなどを気にする必要はありません。
ブレンドは歪み強め、歪み感もかなり強いですが、OCB-3なら12時くらいでもかなり歪みます。
そしてハイが強めのアタック感。こちらもODB-3自体がもともとドンシャリ傾向でそのままでも高域が強いの持ち上げるとしても少し、または少しローを削るくらいで近くなるでしょう。
もちろんベースやアンプによっても特性は変わるのでご自身の楽器に合わせてセッティングしてみてください。
killer tune / ストレイテナー
ベーシストの定番であったサンズアンプ+ODB-3の組み合わせ。
サンズは恐らくかけっぱなしで、サビでODB-3が使用されています。
サンズ自体に歪み感そしてドンシャリの傾向があるので
ODB-3でそこまで協調せず、どちらかというと音圧を稼ぐ為にローを協調したセッティングにしたほうが
バンド全体の音と馴染むでしょう。
まとめ
今回はODB-3について解説いたしました。
もはや定番すぎて改めて紹介のしようのないエフェクターのような気もしていましたが
改めて見てみるとやはり20年以上販売が続くスタンダードになるにはそれだけの魅力があるんだと気づきました。
近年ではベース用の歪みは定番であり、ブティック系ペダルとも呼ばれる高品質なものも多いですが、
このODB-3ならではの粗々しさ、そしてBOSSならでは堅実感と安定感はさすがです。
あとはなんと言っても価格が安い。1万前後、中古も多くあるので5000円程度で手にはいります。
はじめての歪みペダルにはもちろん、また、様々なペダルを試した方にこそ改めて触れてみて欲しいと思えるエフェクターでした。
